借りれる所からは全てお金を借りた。残ったものは…
私は30代の男性です。
消費者金融や090金融、友人親類と様々な所から様々な理由でお金を借りました。
借金総額は500万円以上。
今は「毎日」返済をしています。
借金の始まりは大学生時代
借金の始まりは大学生の時でした。
その時、私達の周りで流行していたのはパチスロ。
食堂やサークル、どこに行っても皆の共通の話題はパチスロでした。
ですが、私は奨学金を借りている一人暮らしだったのでそんな余裕はありませんでした。
何とか共通の話題で皆と仲良くなりたいと思い両親に相談します。
ゼミに入りたい
「ゼミに入りたいけど、教材費と研究費が思ったより高くて奨学金では足りない」
という相談をしました。
すると、翌日には5万円が振り込まれていました。
その時は親に嘘をついてお金を借りるという行為に胸が痛みました。
ですが、それ以上にこれで共通の話題で盛り上がることが出来るという喜びが大きかったです。
それからというもの
周りで古着ファッションが流行になれば古着ファッションに、バイクが流行ればバイクに乗る、というただただ「周りの目」を気にして生きるようになりました。
お金は勿論ありませんでしたが、色々な友人に「今手持ちが無くて」「来週給料日だから」とお金を借りていました。
ある程度は夜勤で稼いでいましたが、足りなくなれば親に借りる。
いつの間にか、人からお金を借りる事に対する罪悪感は無くなっていました。
社会人になってから
社会人になってからは、周りの流行を気にすることは少なくなりましたが今まで以上にお金がかかるようになりました。
「社会人だから良い物を持たなければ」という勝手な思い込みでした。
彼女も居ましたが、デートの時はいつも自分が全て支払う。
見えを張るために新車をローンで購入する。
誕生日や記念日、クリスマス等は張り込んだデートをする。
お金が足りなくなれば消費者金融から借りていました。
消費者金融からは借りれなくなった
そして、あっという間に総量規制で消費者金融は満額に。
次に手を出したのは、友人からの借金。
勤務先は悪くない会社でしたので、「来月臨時ボーナスが出る」等という理由でお金を借りていました。
この時、彼女からは「そんなにお金を使わないで。一緒に貯めよう」と言われましたが、お金はあるから大丈夫!と突っぱねていました。
この時の自分を殴りたいですね。
転勤先で悪化したお金使い
それから2年程で転勤になってしまい、彼女と離れ離れになりました。
それからという物、寂しさを紛らわすために夜のお店に。
そこでも「俺はお金を持っている!」というアピールをして女性の気を引いていました。
この時は090金融からもお金を借りるようになっていて、もう火の車でした。
仕事を辞め、退職金で返済する
そして、090金融もお金を貸してくれなくなってしまいました。
そこで、仕事を辞めて退職金で少しでも返済しようと思いました。
その時、友人を含めた借金の総額は600万円を越えていました。
退職金は100万円強。初めて自分が作ってきた借金の大きさを知りました。
実家には帰れない
仕事を辞めて実家に帰ろうと思い実家に連絡したところ電話番号が変わっていました。
090金融から実家に督促が行っていたようで、それに耐え兼ねて引っ越したと聞きました
。
帰る家も、頼る人も居なくなってしまいました。
借金を立て替えてくれた人
そんな中、大学時代の先輩(この人には30万円近くお金を借りていました)から連絡が。
現状を話したところ、全額立て替えても良いと言ってくれました。
しかし、それはあくまでも「毎日一定金額を返済する」という前提でした。
家の初期費用などは全て貸してくれるとの事。
ただし、先輩の家の近くに住み、毎日6000円を自宅に持ってくるという約束です。
それを、完済するまで絶対に続けるという約束でお金を借りました。
すぐに破る事が出来る約束
今までの私なら、こんな約束すぐに破っていました。
ですが、今回この先輩との約束を守れなかったら私は一生逃げ続けなければいけないと思い、この約束だけは守ろうと思いました。
簡単に思いますか??
毎日6000円を返済する事が簡単だと思いますか??
答えはNOです。
月に18万円を返済しなければいけない、つまり生活費を考えると月に25万円は手取りで稼がなければいけません。
1日9000円以上の仕事なんてなかなかありません。
私は、最初の3か月は仕事を昼夜掛け持ちしました。
夜は飲食店で働き、晩御飯は賄い飯で済ませる。
朝ごはんは抜きで、昼飯は現場で貰えるおにぎりでした。
毎月恐ろしい月末
毎月怖いのは月末です。
公共料金や携帯料金の支払いが来ます。
飲食店の給料が月末払いなので、そのお金でなんとか支払いをしていました。
今は正社員の仕事を見つけましたが、給料は手取りで24万円。
家賃が45000円なので、まともな生活なんて出来ません。
あと1年でなんとか抜け出せる
そう思いながら毎日を過ごしています。
白ご飯に塩、食べ終わった鶏肉の骨で出汁を取った具無しスープ、野菜の切れ端の野菜炒め。
破れたタオル、首元がボロボロのワイシャツ、自分で色を塗った革靴。
あと1年頑張れば、好きなおかずも買えますし、ワイシャツも新しくできます。
ふかふかのタオルに新品の肌着。温泉にだって行けます。
そういう欲を持つ自分がダメなのかもしれませんが、今はそれを楽しみに頑張るしかありません。